ヘッジ・ファンドというのは、元来はプライベート・バンキング、つまりヘッジすることを主な目的として保守的な運用を行っているファンドを指していました。

現在では、ヘッジにも用いられる先物取引を用いてレバレッジを効かせた※投機的運用を行うファンドをも指すようになっています。

※少ない資金で大きな取引を行うことです。

投機的運用を行うファンドは、借入によってレバレッジを効かせ、一転集中型の投機を行うことでも知られるようになり、短期的に大量の資金を移動させる、いわゆる代表的なホット・マネーとされています。

ヘルシュタット・リスクというのは、外国為替決済の時差に伴う決済リスクのことをいいます。

1974年、旧西ドイツのヘルシュタット銀行は経営破綻し、6月26日に監督当局から営業停止処分を受けて倒産しています。

そして、同行から米ドルを対欧州通貨で買っていた米国の銀行は、この日を決済日としていましたので、ドイツ時間の午前中に欧州通貨を支払ってしまったにもかかわらず、その日の午後に営業停止が発表されたため、ニューヨークで米ドルを受け取れなくなり、大きな損失を被りました。

この事件を契機として、時差に伴うリスクのことを「ヘルシュタット・リスク」というようになりました。

ちなみに、東京市場における円ドル為替取引は、米国との時差が大きいので、このヘルシュタット・リスクが大きいです。

□直利志向

□金融先物取引法の改正
□強制決済
□カナダドルの特徴
□ＧＤＰ・インフレ率